星をもたない映画部

最終更新日: 2023-09-17 11:26:50
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この部活のタイムラインでは、このような投稿があります。

【7/22、23公開の映画から観たい作品をピックアップ!】



夏目です!
金曜日が来ましたね~。早ーい!

最近暑さのせいか、虫たちの動きも鈍く娘とのダンゴムシ観察スポットが閑散としております。
みんな土の中に居るのかな~?

今は少し大きくなったカマキリが散歩し出すシーズンなのか、ちびカマキリをよく見かけます♪あの姿はやっぱりカッコいいですよね。



、、、えーっと
、、、映画の話。映画の話。



はい、今週は2本です!
珍しくどちらもドキュメンタリー映画なんですよ。




■「映画はアリスから始まった」
監督:パメラ・B・グリーン
出演:アリス・ギイ=ブラシェ、シモーヌ・ブラシェ
2018年製作/103分/アメリカ


【歴史の影に葬り去られた偉大な女性監督の生涯】

「アリス・ギイを知ってる?」

こんな問いかけから始まる予告。
予告に登場する映画関係者たちが口々に「知らない」「聞いた事もない」と答えるのと一緒で、私もアリス・ギイの名前を聞いた事がありませんでした。

映画の誕生と言えば、リュミエール兄弟。

初期物語作品と言えば1902年ジョルジュ・メリエスが作った「月世界旅行」というのが映画史の定番ですが、そこには歴史から忘れ去られた映画監督が居たようです。


!http://www.pan-dora.co.jp/aliceguy/


今となっては映画で物語を語るのは当然の様に思われますが、映画が発明された当初は「映像」という媒体そものもが見世物として人々に驚きを与えていました。

私も授業で何度か観ましたが、当時の観客は動く列車や踊り子の動き、自然の驚異、異国の風景など、動きと共に観れる映像そのもそをスペクタクルとして歓迎していた様です。

そこから固定されていたカメラが自由に動き出し、人物に寄ったり、切り返すことで映像で物語ることが発見され、観客が混乱しないためのルールが見出されて行きました。

この辺りの歴史も面白いのですが、その中に「アリス・ギイ」の名前は一切出てきません。


何故なのでしょう?

この映画が示すように生涯で1000本以上監督作品を残した彼女が世界で最初に物語映画を製作した映画監督だったのだとすれば、彼女の名が歴史に残らなかった理由があるのです。

そんなミステリー要素も兼ね備えた本作品。

恐らくアリス・ギイが女性だったから、というのが最も大きな原因だと思いますが、そんなに性別って大事なの???と疑問に感じてしまいます。

それに、どの方面から見て彼女の名前が伏せられていたのでしょう?社会的常識?
それとも映画会社の為?興行のため?製作費の関係?この辺りを詳しく知りたいな、と思っています。


ちょうど今、映画史を振り返る作業もしているのでこの作品は是非観たい!ただ東京でも吉祥寺アップリンク1館という上映館の少なさなんですよ、、、、。

この映画、東京のあとに全国を巡りますが、各地でも1館上映なので観にくい作品だと思います。でも映画史に興味がある方は歴史の新しい事実だと思うので楽しく観れる作品ではないかな、と思っています!





■「こどもかいぎ」
監督:豪田トモ
2022年製作/88分/日本
配給:AMGエンタテイメント


【こどもかいぎは哲学対話】


この映画、予告を観ているだけで笑っちゃいます。

そうそう、子どもってこんな風に怒るんだよね。
わかる、わかる突然ぶっ飛んだ答えが出てくるよね。


「こどもかいぎ」の中で行われる対話は自分の考えを言葉にする勇気と、それを相手に受け止めてもらえるという安心感。相手の話をもっと聞きたいと感じる好奇心について改めて考えさせられる時間です。


!https://www.umareru.jp/kodomokaigi/


私には娘が2人いますが、子どもを産んで育てるのって本当に面白い事だと思っています。ひとりの人間が成長していく様子を、母親としてこんなにも近くで見ていられるのですから!

子どもたちが一生懸命言葉を探す姿も興味深くて、本当は彼女たちの言いたい事は分かっているのに

「うーん、、わからないなぁ」
「それってどうゆうこと?」
「もう少し詳しく教えて?」
「例えば?」

と質問攻めにしてしまう事も。

でも頭の中でぐるぐる考える様子や、知っている事例で例えようと頑張る姿が可愛いんですよね。予想外の言葉で鮮やかに例えられると拍手喝采したりして 笑

「えーっとね、、、ううーーーん」と考えている姿をおもむろにスマホで撮って「もうっ、ママ聞いてるの?」と怒られることもありますが、とにかく見逃せない瞬間を沢山持っている不思議な彼女たち。

そんな子どもとの対話を撮影したこの映画にも興味津々です。


以前「小さな哲学者たち」というフランス映画も観たことがありました。「死」や「愛」を語る子どもたちはまさに哲学者。

この映画「こどもかいぎ」はきっと口論やいざこざをどう解決していくか、という身近な体験を糸口とした対話だと思うので、「小さな哲学者」とはまた趣の異なった作品では無いかしら。

「かいぎ」がどんな広がりを持っていくのかは、やっぱり大人のサポート如何によると思うので、その辺りにも注目して観たいなと思います。






以上今週の2本でした!





今週は2本ともドキュメンタリー作品という珍しい組み合わせでした。どうしてこう、観たい映画の上映時期は重なるのでしょう?

観たい映画が10本の週もあれば2本の週もある。もっとバラけたら良いのに~、、、と思うのは私の我がままですね。

ちなみに来週は多い週になりそうです 笑
どれを選ぼうかな♪

ではまた来週お会いしましょう!
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「わたしは最悪。」作品レビュー


こんにちは。夏目です。

先ほどライブラリーに「わたしは最悪。」の作品レビューをアップしました!

この作品はカンヌ国際映画祭で主演のレナーテ・レインスベが女優賞に輝いた作品です。なるほど、彼女の演技は本当に素晴らしい!

人は皆、夢想家です。
「将来の夢はサッカー選手、アイドル、宇宙飛行士、ケーキ屋さん、動物病院の先生、、、、」
小さい頃、自分の人生の可能性は無限大に広がっていたはずなのに、選択に選択を重ねた結果、私たちはいつの間にか想像していた人生とはまるで違う道を歩いています。

思い描いた夢の多くを実現できないまま人生を終えていく。
それって不幸なのでしょうか?
実現しないなら夢を見る事すら無駄?
閉じていく可能性に抵抗するのは滑稽なのでしょうか?

そんなことはないと私は思うのです。

いつでも冷静に、現実的に人生を向き合う必要もない。
ユリアのように迷い、直観で決断し、後悔したり、自分にうんざりしても良い。そんなポジティブな気持ちになれる映画です。

■わたしは最悪。監督:ヨアキム・トリアー出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー2021年製作/128分/ノルウェー...
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「ベイビー・ブローカー」新作レビュー

こんにちは。夏目です。

先ほどライブラリに「ベイビー・ブローカー」のレビューをアップしました!

この映画は人身売買を題材にしていますが、是枝監督のテーマや想いはまた別の場所にあるのではないかと感じた作品です。

過去にはフランスで「真実」を撮った是枝監督。

今回、韓国の俳優さん達と作り上げた「ベイビー・ブローカー」を観て、監督は今後も海外での作品作りにも積極的に取り組まれるのかな?と楽しみになりました。

映画が醸し出す”その国らしさ”についても考えたくなる、そんな作品です。

是非ご覧ください!


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