【ジェンダーに橋を架ける本を読む 第6回】〜『戦争は女の顔をしていない』

わたしたちの「戦争」へのイメージは人それぞれ少しずつ違っているかもしれません。

ウクライナを思い浮かべる人もいるかもしれないし、イランやイラクを思い浮かべる人もいるかもしれないし、原爆を思い浮かべる人もいるかもしれません。

ですが、多くの人が思い浮かべる「戦争」は「ここではないどこか」の戦争であることが多いはず。

日本で実際に戦争を経験した人はいなくなりつつあるので。

私は学生の頃、戦争体験者のインタビュー調査をするゼミに入っていたことがあります(もぐりで笑)

高齢の人たちの話を聞くのは語彙が分からなかったり、発音が分からなかったり、いろいろ大変なわけですが、実際に体験した人の話を聞くことができたのは良い経験だったなあと思います。

女性の話を聞くことが多かったですが、それは高齢で生きている人に女性が多いことに加えて、男性はあまり戦争体験を語りたがらないことが挙げられます。

男性の場合、戦場でとても悲惨な体験をしていることがあるので。あるいは、語るとしても、男性の場合には「英雄物語」のような同じような話になることもあります。

一方、女性の場合、戦場ではなく裏方で生きた体験なので、話が様々です。武器を作っていたり、服を作っていたり、ご飯を作っていたり、様々な経験をした人がいるので。私が入っていたゼミでは、そんな話をみんな聞いていました。

今回読む本も、ソ連の従軍女性の語りをまとめたもので、『戦争は女の顔をしていない』を読みます。

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