時間と運命

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江戸時代の和時計は、針が固定されており、文字盤が未来から流れて来る仕組みでした。時間は、未来から流れて来るというのが昔の日本の常識でした。川の流れは上流(未来)から流れて来ます。砂時計も同様に「未来」(上器)から流れて来ます。もうすぐ新年を迎えますが、「来年」(未来)は「来る」年と書きます。「去年」(過去)は「去った」年と書きます。去年とは、川の下流(過去)に流れ「去って行った年」です。そして「過去」とはどんな(過ち)も、川の下流に向かって流れて行き、どんどん自分から去って行きます。この様に日本人の価値感からしても「時間や運命」は、過去から未来へは流れるのではなく、未来から過去に流れるものでした。「未来の因(目標)に対して相応しい振る舞いをする」。これが、「武士道」の在り方です。

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