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まだまだ信じている人が多い、「痩せるにはカロリーを制限しないといけない」という神話を打ち砕いておきます。
「痩せるにはカロリーを制限しないといけない」という幻想
一昔前まで、というか今でもまだ信じている人が多いのがこの「カロリー制限ダイエット」だと思います。
最近は糖質制限が有名になってきて、下火になりつつありあますが、
それでも痩せるためには 摂取カロリーを減らさないといけない
と考えている人が多いのではないでしょうか?
しかし、摂取カロリーを減らすと、
- そもそも痩せにくいし
- 筋肉が落ちるし
- リバウンドするし
- 健康を害するし
- 肌は荒れるし
と全然いいことがありません。
なぜそんなことになってしまうのでしょうか?
そもそもカロリーとは?
ちょっと余談になりますが、カロリーの定義って意外に知っている人が少ないと思うので、ここで紹介しておきましょう。
1カロリー=(水1gの温度を1℃上昇させるのに必要な熱量)
これがカロリーの定義です。
カロリーというと、なんとなく栄養価を表す単位だと思っている方も多いかもしれませんが、元々は熱量を表す単位なんです。
で、 食品のカロリーはどのようにして計算されているのかというとこういう式です。
(食物の熱量)=(食物を空気中で燃やして発生した熱量)-(同量の食物を食べて出た排泄物を燃やして発生した熱量)
なんだか小難しそうですが、
食物を物理的に”燃やして”そこで発生した熱量をカロリーとしている
と考えていただければだいたい合っています。
実際に食品のカロリーを測定する際はその食品を燃やしてどれだけの熱量が発生したかを測定します。
この時点で食物のカロリーというものが人間にとってのエネルギー量にあたるかどうかは、かなり怪しいということがわかります。
というのも、人間は食べた食品を体内で物理的に”燃やしている”わけではないからです。
食べたご飯が胃の中で燃やされているわけがありません。
人間の体温は37℃くらいですからね。
実際には人間は体の中で酵素を使って食物を化学的に分解し、エネルギーに変えています。
食品のカロリー:食品を”物理的”に燃焼させて測定している
実際の人間の体:食品から”化学的”にエネルギーを取り出している
つまり
食品のカロリー≠人間が実際に利用できるエネルギー
なんですね。
昔は、人間の体のなかで食べ物がどのようにエネルギーに変えられているのか、詳細なことがわからなかったので、とりあえず食品を燃やして熱量を測定する、という方法が取られたのだと思いますが、体の中で起こっていることがそうでないのは上で解説したとおりです。
糖質にしても、脂質にしても、タンパク質にしても、それぞれに体内では分解のされ方が違いますし、使われ方も違います。
いっしょくたにして、燃焼炉にくべられているわけではないのです。
人間の体は火力発電所ではなく化学工場です。
ハーバード大学での実験:脂質25000キロカロリーでも太らない
さて、食品のカロリーというものはあまりにも乱暴な計算で算出されていて、あまりあてにならない、という話をしてきましたが。
もう一つ、カロリー制限がダイエットには意味がないという実例を見ておきましょう。
ハーバード大学で2013年に行われた実験です。
12週間の期間で
炭水化物を多くとったグループ
炭水化物を取らずに脂質の多い食べ物を多くとったグループ
の2つのグループを比較しました。
その結果、
脂質グループが合計で25000キロカロリーも多く摂取していましたが、グループ間で体重に差は出なかった
のですΣ(゚Д゚)!
カロリー制限ダイエットの理論でいけば、脂質グループは25000キロカロリーも余計にカロリーを摂取してるんだから、体重が大幅に増加しているはずですよね?。
しかし、実際にはそうならなかった。
この実験からもカロリー計算があてにならないことがよくわかります。
カロリー制限には害がある
ここまで
- カロリー計算は全然あてにならないし
- カロリーを制限しても痩せない
という話をしてきましたが、ここからはさらに踏み込んでカロリーを制限しようとすると健康を害するという話です。
まず、カロリーを制限しようとするとカロリーの高いものを食べないようになります。
カロリーの高いもの、つまり、油とか肉ですね。
が、しかし、 油(脂質)は細胞膜やホルモンをつくるための重要な材料です。
肉(タンパク質)も人間の体をつくる重要な材料なのは言うまでもないでしょう。
一方、脂質に比べカロリーの低い炭水化物はエネルギーにはなりますが、体の材料(細胞の材料)にはなりません。
したがって、カロリーを制限すると体をつくるための材料が不足するという事態に陥ってしまいます。
結果どうなるのかというと、カロリー制限で痩せる時は、脂肪ではなく、筋肉から落ちます。
体が飢餓状態だと判断して、エネルギー源の脂肪を使わないようにして、エネルギーを食ってしまう筋肉を削るわけですね。
(ついでに体が飢餓状態だと判断すると、猛烈に空腹感を感じます)
つまり、「エネルギー溜め込み型の体質になる」と言えます。
で、 ダイエットは今日で終わり、さぁ、今日からは我慢した分食べるぞーー となった時に、一気に太るわけです(;´∀`)
体が必死にエネルギーを溜め込もうとしているところに、食べ物を与えてしまったら、どうなるかは考えるまでもないでしょう(笑)
ダイエットからのリバウンドで、気づいたらダイエット前よりも太っている、という忌まわしいあの現象はこういう理屈で起こっているんですね。
またホルモンをつくるための材料も不足するので、体調不良になりやすいのもカロリー制限の特徴です。
ダイエットをすると肌が荒れ、髪が抜ける
肌や髪を作っているのは主にケラチンというタンパク質です。
極端なダイエットをすると肌が荒れたり、髪が薄くなることがよくあります。
薄毛治療を行っているクリニックで聞いた話だと、「ダイエットで髪が薄くなった」と言って駆け込んでくる方は多いそうです。
でも、これまでの話でなぜのかがよくわかると思います。
つまり、カロリーを制限してしまったがために、肌や髪をつくるために必要な材料(タンパク質、脂質)が足りなくなってしまってるんですね。
まとめ
今回はカロリー制限がいかに意味がないか、ということについて解説してきました。
今回のポイントをまとめると
- カロリー計算はそもそもあてにならない
- カロリーを制限すると栄養不足で健康を害する
ということですね。
カロリー神話は未だに根強い信仰があますが、いいことがないです。
これを期にカロリー神話とはおさらばしましょう。