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「影響力の武器」という書籍
この本は、ロバート・B・チャルディーニによって
書かれた世界的ベストセラーです。
あなたも読んだことがあるかもしれませんね。
今回はこの本の紹介というよりは、
この本の言っていることが実際に広く使われている
ことを再認識して頂くためです。
著者は、この本を書く前に3年間、カ-ディーラーなど、
いろいろなセールスマンを経験しました。
その経験を基に本書は書かれたものです、
机上の空論とは違い、説得力大ありです。
実は、私はこの本を読んだことありません。
しかし、この本を紹介したり、援用したり、
あるいは実際に使ったものは数多く見てきています。
なので、改めて分厚い本を読む必要ないなと思ってます。
大事なのは著者が本の中で言っている6つの武器を
的確に理解し、そして使えるようなることと思ってます。
影響力の6つの武器
チャルディー二の6つの強力な武器というのは、
1. 社会的証明
2. 好意(Liking)
3. 権威
4. 返報性
5. コミットメントと一貫性
6. 稀少性
です。これから順を追って説明していきます。
が、一つ注意事項を。
相手が分析的な思考をする人の場合は使っても
あまり効果がないということです。
感覚的衝動的な人には効果大ですけど。
各武器の説明
社会的証明
「みんながそうしているのに、あなたはなぜそうしないのか?」
と言う質問は消費者を大きく揺さぶります。
社会や組織、コミュニティなどに所属している場合は
効果てきめんでしょうね。マズローの5段階欲求理論から
すると社会的欲求や承認欲求が働くからでしょう。
実際、多くの商品のセールスレターの冒頭部分に
社会的証明の効果を狙ったものが多々あります。
「ほとんどの方が購入されます」
「既に〇十万人(〇百万人)にご利用いただいてます」
「販売個数100万個突破!」
「リピート率95%!」
などです。少し手の込んだものになりますと、
「最初は本気にされなかった人も、いまでは100万人の人々が、
この商品のお陰で健康を維持しています」
というよなのもあります。また、キャッチコピーの冒頭、
「○○地区の中学生のお子さんをお持ちの方へ」
としていると、○○地区にいる多くの中学生の親は興味を
もって読み進めます。
好意
「あなたは私のことが好きなんだから、私の言うとおりにすべき。買うんだ!」と言う意味です。
好意はセールスのかなめという人もいます。
好意の対象は、取引に関わっている人なら誰でもいいです。
心理学の研究で、男性は他のハンサムな男性の写真に魅力を感じ、
女性は他の女性の写真に魅力を感じると報告されています。
つまり、好意を持つ人が取引に関係すると、その取引は成立しやすい。
それはつまりは、見込み客は見かけで判断していることが多いということです。
セールスレターに芸能人やインフルエンサーが良く使われるのは、
この好意の効果を期待してのことです。
権威
医者、弁護士、会計士などの専門家の推薦の場合、
人はあっさり信用して受け入れてしまう傾向があります。
テレビで、人気司会者とか医師が「○○が健康に良い!」と
言ったら、その商品が飛ぶように売れてしまうことありますよね。
セールスレターでも、「○○医師がススメル…」というのよく見ます。
これは、人は深く考えたくないという欲求があり、一般的に権威の
ある人の意見にあっさり鵜呑みにしてしまう傾向を捉えたものです。
その職業に就いていたり、知的だったり、信頼できる人物が
顔写真付きで宣伝すると、その効果が期待できることから、
健康食品での医師の推薦やコメント、あるいは管理栄養士の
推薦など、セールスレターで多用されていいます。
他にも、
「ヨガインストラクター監修」
「獣医師の88%が推奨」
などいろいろあります。
返報性
人から何かしてもらうと、多くの人は何かお返しをしなくっては
と考えます。このお返しの心理が返報性です。
カタログ会社、定期購読雑誌、サンプル提供のビジネスで
見込客に対してよく使われます。
また、無料メルマガでいつも良質な情報を提供していると
読者は何かお返しをしないといけないと考えます。
この心理を上手く使って、お返ししたくなる時には、
その受け皿を作っておくことです。
つまり顧客の返報性の心理を使って、購入を期待するのです。
デパ地下の試食コーナーもこの返報性を見込んだ例と言えます。
情報発信者サイドから見て、新田祐士は信用残高がたまって
いれば、購入してもらえると言っていますが、これも返報性の
別の現れ方と言えると思います。
例えば、金儲けにネガティブな感情を持っている人が多いと思います。
これをメルマガで、「金儲けというネガティブ感情」という心の負債を
攻撃し、金儲けに対する罪悪感から開放することができれば、
そのお返しとして、次に出す商材はよく売れるといいます。
コミットメントと一貫性
人は一旦口にしたことは、明らかな反対意見や論証が出ても、
最初の意見を変えないという人がいます。
つまり、人は一定の行動パターンを繰り返すと、他の行動の
ことが考えられなくなり、正当な理由があってもその行動を変更しない
ことがあるというのです。
見込み客を少し怖がらせて封じ込め、立場を明らかにしてもらい、
コミットメント(公約みたいなもの)するよう求めるものです。
トラップをかけるような感じですね。
見込み客に例えば下のような質問をしてその答えが次の質問に
結び付くという広告を作ると多く購入してくれます、多分。
例えば、
・一人で夜道を歩くのは怖くないですか?
・善良な市民を狙う怪しげな集団から自分の身を守る簡単な方法が
あったらいいなと思いませんか?
・嫌な奴があなたの目の前に立ちはだかり、
半ば脅迫的に物乞いしてきたら?
・ボタン一つで悪党をたじろがせる安全で簡単で効果抜群の方法が
あったらいいと思いませんか?
・160キロもあるドラッグ中毒の極悪人があなたや家族を怖がらせ、
傷つけようとしても一瞬にして撃退できる方法とは?
相手は全てYesで答えるはずです。これはコミットメントをして
しまったも同然です。そこで、世界初の強盗撃退用マイクロ波の
強盗撃退器のセールスをするという具合です。
稀少性
人は手に入らないんものを欲しがる心理を利用したのが稀少性です。
「数に限りがあります」とか「在庫限り」は数量が限定されていて、なくなれば購入できませんよという意味を含ませます。「限定」では数量を科、数量の限定の他、購入者数を限定するなどで使います。
また、少し表現を変えた「在庫がなくなった時点で、予約販売にさせていただきます」などもこの稀少性の効果を狙ったものと言えます。
あるいは、募集終了時間を設けて、時間的に切迫した感じをだすのも、この稀少性の援用と言えます。
以上です。
(敬称略)