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「目標は10割バッターです」とイチローは言っていました。そんなイチローにインタビュアーが、苦手としていたピッチャーについて「イチローさん、あのピッチャー苦手ですよね」と質問しました。普通のバッターなら「そうなんですよ。あの投手 苦手なんですよね」と、認めて終わる処。ですがイチローの受け答えは全然違っていました。「僕は未だ6割以上失敗しています」と言い、「あなたがおっしゃったピッチャーの名前がスコアボードに出た時、僕はいつも彼に感謝しています。何故なら、未だ6割のミスをしている僕の表に出ていない潜在能力を引き出してくれるのは、あのピッチャーだからですと答えています。イチローが打てなかった時、周りはイチローが失敗したと思うかもしれませんが、当の本人はクールに淡々としています。目の前に、失敗と言う事象がありますが、それを失敗と捉えず、何かを掴む糧・チャンスと捉えます。この考え方は、野球に限らず、ビジネスでも有効です。眼前の事象をどう捉えるか(反応=アウトサイド・インなのか、情動=インサイド・アウトか)が、その後どれだけ成長するか、伸びるか伸びないかの違いになります。出典;ビジネスに必要なことはすべて一流アスリートから学んだ!61ページ 森健次朗著