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Q. 美白用の内服やサプリの、トラネキサム酸やビタミンC、グルタチオンを摂取するとメラニンが抑制されて白髪が増えると聞いたことがあるのですが、そういうことってあるのでしょうか?
トラネキサム酸
トラネキサム酸はプロスタグランジンという炎症性ケミカルメディエーターの生成を阻害する薬で、紫外線による炎症を抑えるものです。
紫外線でシミができるまでのメカニズムは
紫外線⇒炎症⇒プロスタグランジン発生⇒メラノサイト活性化⇒黒色メラニン生成
の順で
トラネキサム酸はメラノサイト活性化の前段階のプロスタグランジンの生成を止める薬なので、トラネキサム酸でメラノサイトが不活性化されることは理論上はないです。
ちなみに、トラネキサム酸は扁桃腺炎の治療に使われています。
炎症を抑えて扁桃腺の腫れと痛みを軽減できるからです。
ビタミンC、グルタチオン
ビタミンC、グルタチオンは共に抗酸化作用のある物質で、トラネキサム酸と同じく炎症を抑える方向に働きます。
抗酸化作用が白髪の原因になるとは考えにくいです。
むしろ、毛根のメラノサイトを守ってくれる働きが期待できます。
チロシナーゼ阻害薬
Q. また、チロシナーゼ阻害効果のある美白成分を使うと、メラニンが作られなくなり、メラニンがなくなるとダメージをもろに受けるので、逆に肌に悪く肌老化が進むとも聞いたのですが、本当でしょうか?
肌の老化の原因の8割は紫外線だと言われているので、紫外線によるダメージを減らすことは大事です。
チロシナーゼはメラニンを作る酵素なので、直接これを阻害するとトラネキサム酸よりも白髪が増えそうな気がします。
実は黄色人種の場合、メラニンの紫外線遮断効果は高くないので、日焼け止めを塗るのが一番の紫外線対策です。
メラニンが作られなくなるから肌への紫外線ダメージが増えることよりも、白髪が増えそうなことが心配です。
ネット情報の注意点
ネットの情報は個人の体験がベースになっていることが多いので、たまたま加齢など別の要因で白髪が増えたときに特定のサプリを飲んでいただけの場合でも「このサプリで白髪が増えた」という情報になってしまうので、注意が必要です。