2.再始動

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ボードゲーム制作の続きをしようという話は出ていたものの、ミナトとタヌマが都内で友人が札幌在住ということもあり、中々本格的な再開には至っていなかったのだが、きっかけはENERGEIAのサービスが開始することだった。

ミナトは時々、くだらないことを思い付いたり、何か面白いことをやりたくなる癖があり、ENERGEIA以前から「やりたいことや何か面白いことを思い付いた時に自由にできるサークルのような環境」を作ろうとしていた。

ただ、日々の生活に忙殺されて、中々始めるきっかけが無いような状態だった。

と書くと一見忙しい奴のように感じるだろうが、毎日ダラダラと過ごしていたのが最も大きな原因だ。

そんな時にENERGEIAが発表され、それを良いきっかけに自由でクリエイティブな活動ができるサークル「空創ラボ」を作ろうと決めたのだ。

面白いことややりたいことを空想し、それを創造するということから「空創」という造語を当て、思い付いたこと全てが上手くいくとは限らない、仕事じゃないんだから失敗しても構わないというコンセプトがあったからラボを付けた。

とは言っても、「面白いこと思い付いたら、それをやってみる」という内容だとボヤッとし過ぎて人が集まる訳もないだろう。

内容が良く分からない上に、やっている人間も怪しい(当時のプロフィールは1行だった)。

その状況で冷やかし以外の理由で入ったのだとしたら、その人は相当クレイジーな人間だろう。

敢えてそんなクレイジーピーポーに刺さりそうな内容で勝負するというのも考え・・・、いや、そんなことは考えなかった。

具体的な分かりやすい活動は何か考えたときに出てきたのが「ボードゲーム」だった。

最初は制作することをメインに考えていたが、ちょっとマニアック過ぎる。

そもそもボードゲームを遊ぶこと自体が面白いので、一緒にプレイできる友人ができればそれも楽しいだろうし、テストプレイもやってくれるだろう。

制作は興味無いけど、ボードゲームで遊ぶのは好きな人も多いだろうし、ボードゲーム制作&遊びをメインの内容にした。

ボードゲームは基本的に対面でワイワイ行うものだが、コロナ禍で中々そういう訳にはいかないが、丁度良くボードゲームアリーナという無料で使えるオンラインボードゲームサイトを札幌の友人が教えてくれたので、ウェブ会議でプレイできる。

新しく友人ができるかもしれないし、普段接点が無くて連絡するきっかけが中々無かった友人に連絡する良い口実にもなる。

こうしてENERGEIAの開始を機に、1年半ぶりにボードゲーム制作が本格的に再開することになるのだった。

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