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この企画が始まったのは、ミナトとタヌマが札幌に行ったときだった。
札幌にはミナトの友人がいて、その3人で会ったのが2019年10月。
ミナト「最近ボードゲームをやったんだけど、やってみると凄く面白かったんだよ。
ゲームとしてももちろん面白いんだけど、ルール教えたり、共通の話題があるから、初めての人同士でも普通に話ができて、相手の心理を読んだり、協力し合ったり、コミュニケーションツールという意味でもかなり優れているなと思ったんだよね。」
ミナトは中々の人見知りで、社会不適合者に近い。
当然友達も少ない。
ミナト「んで、やってて思ったんだけど、ボードゲームくらいだったら、結構自分たちでも作れちゃうんじゃないかな。」
そんなこんなで突然ボードゲームのアイデア出しが始まった。
ボードゲームには様々なジャンルがあるが、ミナトが良いと思ったのは、「誰でもできるシンプルなゲーム性」「初めての人でも勝てるルール(=ある程度運の要素がある)」「会話が弾む駆け引きのできる」「当然面白い」
大体そんなコンセプトでアイデアを出していった。
あーでもない、こーでもないと色々なアイデアが出た気がするが、あんまり覚えていない。
当然のことだが、そんな良いアイデアなんて急には出てこない。
あんまり良いアイデアが出ずに、場が煮詰まってきたある時、突然ミナトが言い出した。
「テ○ド○発射ゲーム」
この時点ではどんなゲームなのかは全く思い付いていない。
でも、フレーズ的になのか、脳がとろけたタイミングだったからなのか分からないが、なぜか盛り上がった。
この一言がきっかけで話が動き出した。
とりあえず、ミサイルを飛ばそう。
とにかくみんな、ミサイルを発射したいはずなのだ。
普段ミサイルを撃ちたいけど我慢しているんだ。
そんな気持ちを込めたかどうかは分からないが、これ以降は訳の分からないテンションでアイデアを出していった。
ミサイルは段々パワーアップしていく。
誰にいつ発射されるか分からない。
ボードがターン毎にちょっとずつ回転する。
ミサイルを発射させるにはエネルギーが必要。22以上になると発射される。
発射されるとそこにある国が溜まったエネルギー分のダメージを食らう。
こんなアイデアが出て、大まかなルールはこの時にある程度決まっていた。
素人考えではあるが、何となく面白いものが作れそうという手応えを感じることができ、結局その日は盛り上がって終わった。
しかし、そこから程なくして、この話は止まることになった。